メットライフ生命保険株式会社が、外貨建保険商品の特徴などについて解説したチラシ「外貨建保険商品の契約を検討のお客さまへ」において、「実利用者ユニバーサルデザイン」認証を取得しました。
認証マーク:実利用者検証済ユニバーサルデザイン
対象物 :外貨建保険商品の契約を検討のお客さまへ(チラシ)
認証番号:200026
制作会社:株式会社DNPコミュニケーションデザイン
利用者:高齢者 男性3名、女性2名 合計5名
(内訳)67歳男性、71歳男性、74歳男性、
65歳女性、66歳女性
取得した認証マークについて
「実利用者検証済ユニバーサルデザイン」認証マーク
今回付与した「実利用者検証済ユニバーサルデザイン」認証マークは、保険に加入している(または加入していた)実利用者をリードユーザーとして、一連のすべての作業を同一空間で一緒に観察体験し、盲点となっていた利用者行動を発見、共有し、その結果を、「制作側の意図や制約についての理解」と「リードユーザーとなる利用者側の身体的・心理的・機能的側面についての理解」を併せ持つ2級UDコーディネーター資格を有する専門家がすべてのプロセスに関わり、サポートを行い、対象物の情報デザインの改善に多く反映された証となります。
評価のポイント
今回の認証の対象物は、お客さまが外貨建保険商品の契約を検討する際に「事前に知っておいてほしい内容」や「誤認が発生しやすい内容」を事前に伝えるためのツールです。
このツールがあることで、お客さまに「外貨建保険と一般的な保険の違いは何なのか?」、「注意点や特徴は何なのか?」を紙一枚で要点を伝えることが目的のモノです。
そもそも、保険商品にあまり詳しくない実利用者は、複雑な保険の仕組みや契約手続きに選択的注意が向き、外貨建保険と一般的な保険の仕組みを混同してしまう場合もあります。契約後にお客さまが「聞いていなかった/知らなかった」を減らすためにも、パンフレットとは別に専用のチラシを作成して、勘違いしがちなポイントに的を絞り、情報を提供しようとしたものが、今回の対象物です。
実利用者行動観察ワークショップでは、「この制作物の意図が正しく伝わっているか?」、「実利用者動線は、どのように進み、設計した注意喚起は正しく機能するのか?」などを観察して、今回の対象物の課題や今後の改善の方向性などを見つけ出すことができました。
見つけ出し課題を軸に、様々な制約条件や関係部署との調整を乗り越え、よりお客さまの立場に立った改善を行ったことを確認し、認証しました。
今後の更なる改善や他商品への展開にも期待しています。
依頼主・制作会社の具体的な改善内容
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制作会社からのコメント
メットライフ生命保険さまの『実利用者UD認証』の取り組みとなります。
●本チラシの内容について
外貨建保険商品の契約を検討する上で、誤解されないために理解していただきたい、ご注意事項をまとめたチラシです。
●プロトタイプ作成~実査
調査をするにあたり、ご注意いただきたい内容を分かりやすく伝えるために、情報を再整理し、デザインプロトタイプを作成、実査に臨みました。実利用者行動観察の結果、提供者(保険会社)が伝えたい目的をあまり理解できず、なんとなく見ている様子が伺えました。
●改善
実査の結果をもとに、改善策を立案、導入のコピーを「問いかけ→答え」の方式にすることで、チラシ本来の目的(誤解の解消)に則した改善を行いました。
●「伝えること」と「伝わること」
今回の実利用者行動観察ワークショップでの気づき・学びを活かし、利用者に「伝えたい本来の目的を明確に」すること、「伝わりやすく誤解のない情報設計を」することで、実利用者視点での正しく分かりやすいコンテンツの企画・制作を、今後も努めていきたいと思います。