メットライフ生命保険株式会社は、お客さまへ配布している外貨建一時払終身保険「サニーガーデンEX(パンフレット)」の「実利用者検証済ユニバーサルデザイン」認証マークを取得しました。
認証マーク:実利用者検証済ユニバーサルデザイン
対象物 :サニーガーデンEX(パンフレット)
認証番号:200027
制作会社:株式会社DNPコミュニケーションデザイン
利用者:高齢者 男性3名、女性2名 合計5名
(内訳)67歳男性、71歳男性、74歳男性、
65歳女性、66歳女性
取得した認証マークについて
「実利用者検証済ユニバーサルデザイン」認証マーク
今回付与した「実利用者検証済ユニバーサルデザイン」認証マークは、保険に加入している(または加入していた)実利用者をリードユーザーとして、一連のすべての作業を同一空間で一緒に観察体験し、盲点となっていた利用者行動を発見、共有し、その結果を、「制作側の意図や制約についての理解」と「リードユーザーとなる利用者側の身体的・心理的・機能的側面についての理解」を併せ持つ2級UDコーディネーター資格を有する専門家がすべてのプロセスに関わり、サポートを行い、対象物の情報デザインの改善に多く反映された証となります。
評価のポイント
今回の認証の対象物は、実利用者に「外貨建一時払終身保険」の内容や特徴やリスクを説明して、加入を検討してもらう際に利用するものです。
この対象物の目的は、「外貨建終身保険」と「一時払終身保険」というそれぞれの特徴を正しく理解し判断をしてもらうことです。
そもそも、趣味や仕事でない限り、保険に詳しい実利用者は多くはありません。
そのようにベースとしての知識や経験が少ない利用者に対して、「外貨建終身保険と一般的な保険の違い」と、「一時払終身保険と一般的な保険との違い」の2つを理解させつつ、この保険商品の特徴である「3つのコース」を理解させることは、かなり難易度が高いものです。
目的を実現するために、実利用者が対象物を利用する状況を、提供者と制作会社が一緒に【実利用者行動観察ワークショップ】に臨み、「誤認が発生しやすい表現」や「メリットや特徴が伝わりにくい箇所」などを中心に課題を抽出しました。
今回の実利用者UD認証では、なにが実利用者の「わかりにくさ」を生み出すのかを分析し、多くの制約条件の中、改善に反映したことを確認致しましたので、認証となりました。
今後の更なる改善や他商品への展開にも期待しています。
依頼主・制作会社の具体的な改善内容
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制作会社からのコメント
メットライフ生命保険さまで、初めてとなる『実利用者UD認証』の取り組みとなります。
●本商品の内容について
本商品は、利用者の資産を、外貨で運用し増やす機能だけではなく、死亡保障を兼ね備えた終身保険です。また、3つのコースがあり、直感的に理解しづらい商品内容です。
●プロトタイプ作成~実査
調査をするにあたり、商品内容を分かりやすく伝えられるように、パンフレット記載の情報を再整理し、デザインプロトタイプを作成、実査に臨みました。実利用者行動観察の結果、商品の仕組・保険用語が理解されづらく、パンフレットを最初から最後まで、何度も「行ったり来たり」読み返すという行動を目の当りにしました。利用者が「理解の手掛かり」を見つけようとしている様子が伺えました。
●改善
実査の結果をもとに、改善策を立案、まず、商品の基本的な特徴を理解しもらうため、導入ページ(P2-3)の改善を行いました。
商品コースを並列に並べることで「3つのコース」があると認識させ、特徴を「アイコンと説明」により、直感的にメリットが伝わるように改善しました。
その他にも、利用者の視点に立ち、必要な情報をわかりやすく説明することに心がけました。
ビフォーアフターをご覧ください。
●「伝えること」と「伝わること」
今回の実利用者行動観察ワークショップでの気づき・学びを活かし、利用者に「伝えたいことを明確に」すること、「伝わりやすい情報設計を」することで、実利用者視点での分かりやすいコンテンツの企画・制作を、今後も努めていきたいと思います。