プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険株式会社は「実利用者ユニバーサルデザイン」認証において、「被保険者さまへ」冊子が、「実利用者検証済ユニバーサルデザイン」認証マークを取得しました。

認証マーク:実利用者検証済ユニバーサルデザイン
対象物 :「被保険者さまへ」冊子

認証番号:230035
制作会社:株式会社マクビーカタガイ
利用者:60代以上の男女
女性3名、男性2名 合計5名
(内訳)62歳女性、67歳女性、74歳女性、64歳男性、70歳男性

取得した認証マークについて

「実利用者検証済ユニバーサルデザイン」認証マーク

「実利用者検証済ユニバーサルデザイン」認証マーク
今回付与した「実利用者検証済ユニバーサルデザイン」認証マークは、保険に加入している(または加入していた)実利用者をリードユーザーとして、一連のすべての作業を同一空間で一緒に観察体験し、盲点となっていた利用者行動を発見、共有し、その結果を、「制作側の意図や制約についての理解」と「リードユーザーとなる利用者側の身体的・心理的・機能的側面についての理解」を併せ持つ2級UDコーディネーター資格を有する専門家がすべてのプロセスに関わり、サポートを行い、対象物の情報デザインの改善に多く反映された証となります。

評価のポイント

今回の認証の対象物は、お客さまが生命保険契約を申し込む際に事前に確認していただきたい「重要な内容」について、被保険者に理解してもらうためのツールです。
このツールの目的は、お客さま(被保険者)が、申込内容によって異なる手続き方法や提出書類を確認し、個人情報の取り扱いや重要な事項について正しくご理解した上で、申込み手続きを行えるようにする事です。
そもそも、保険商品にあまり詳しくない実利用者は、生命保険を契約するにあたり、「内容や規約や注意事項」を完璧に理解することは困難です。
契約手続きを行うことに選択的注意が向き、重要な事項などを読み飛ばすことを防ぐための役割としても、今回の対象物の存在意義があります。
実利用者行動観察ワークショップでは、「この制作物が何のためにあるのか伝わっているか?」、「実利用者はどこを確認して、どのように行動すればよいのかを理解できるか?」など、利用状況を細かく分析することで、課題を見つけ出すことができました。
見つけ出した課題を軸に、様々な制約条件や関係部署との調整を乗り越え、より実利用者の立場に立った改善を行ったことを確認し、認証しました。今後の更なる改善にも期待しています。

依頼主・制作会社の具体的な改善内容

※本サイト内の記述、画像、写真の無断転載・転用を禁止します。 

表紙:改善前→改善版
1P:改善前→1・2P:改善版
2・3P:改善前→3・4P:改善版
4-6P:改善前→5-7P:改善版

制作会社からのコメント

株式会社マクビーカタガイ 菅原、坂本、田中

認証の対象は、プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険さまの保障性商品募集キット内の「被保険者さまへ」という冊子です。

本来ならば制作する上で当たり前のことなのかもしれませんが、今回実際に利用者さま側の立場に立ち、対象となった「被保険者さまへ」を利用者さま側が読まれてどの程度理解されているのかを高齢者の行動観察で改めて知ることが出来ました。
そこで私自身が感じたのは「思いやり」です。この冊子が保険の契約を行う上で何のために必要な冊子なのか、またどこが重要で、必ず見て頂きたいところはどこなのかを出来るだけわかりやすく紙面で伝えるということに重点を置きました。
また、代理店窓口でご説明をされるご担当者さまの目線にも立ち、説明がし易いように紙面上の流れも考慮しました。

そして今回、何より一つの方向に絞れたのは、ご依頼いただいたプルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険さまのご担当者さまが我々と同じように利用者さまの目線に立ち「思いやり」を強く持って、柔軟な姿勢で取り組んでくださったことが大変大きかったと思います。

今後も、利用者さま側の反応をプルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険さまから随時頂きながら、より「思いやり」を持ち、更なる改善に努めて参ります。

株式会社マクビーカタガイ
菅原、坂本、田中
株式会社マクビーカタガイ
菅原、坂本、田中

提供者からのコメント

プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険株式会社 藤野、小林

「実利用者ユニバーサルデザイン」認証マークの取得を検討する際、実利用者研究機構のご担当者さまから、【「実利用者ユニバーサルデザイン」認証は、一定の基準があるわけではなく、改善プロセスに意味がある】、というお話を伺いました。本認証では、被験者の皆さまに実際に帳票を見てもらい、触ってもらい、読んでもらう…そんな一連の言動の意味を考え、改善の糸口を見つけていきます。

実際に観察した被験者の皆さまの言動は、私たちが想像していたものとは大きく異なっていました。目次は読むもの、ページは1ページずつ前からめくるもの、と当たり前だと思っていた多くの事柄が次から次へと覆され、実際の利用者であるお客さまや代理店担当者さまと、制作をする私たちの想定で、大きなギャップがあることを強く実感しました。

そこで、私たちはお客さまに、この冊子を通して何を伝えたいのか?この冊子をどう使用してほしいのか?という点から整理し直すことにしました。そして、お客さまはこの冊子を手にしたとき、最初に何を考えるのか、どういうときにこの帳票を手にするのか、というシチュエーションも想像し、主に以下の改善に取り組みました。

  • 表紙の変更:
    • 何が書かれている冊子か、何が重要な説明事項なのか、を一目でわかるようにする
  • ページ構成の見直し:
    • 多くの情報を詰め込んでいた1ページを、見開き1ページに変更し、ゆとりのあるレイアウトにすることで、読みやすくする
  • 色の統一・イラスト化:
    • 色や視覚で判断しやすいようにする

今回、課題を解決するにあたり、制作会社・UDコーディネーターの皆さまからは、複数の改善案の提案や、一利用者目線で「自分だったらこう感じます」と多くの意見をいただき大変お力を貸していただきました。

当たり前だと思っていたことに対して、新たな視点を取り入れ帳票改善をすることができたのはとてもチャレンジングな経験でした。今後も、本来のお客さま目線に立つこと、そして帳票の目的を意識しながら、お客さまや代理店に寄り添った帳票を作成していきたいと考えております。

プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険株式会社 藤野、小林
プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険株式会社 藤野、小林